HOME 組織について 見えないからこそ、見えてくる。 第2回:なぜ「あうんの呼吸」が組織の邪魔になる?「非日常」が持つパワー

見えないからこそ、見えてくる。 第2回:なぜ「あうんの呼吸」が組織の邪魔になる?「非日常」が持つパワー

見えないからこそ、見えてくる。 第2回:なぜ「あうんの呼吸」が組織の邪魔になる?「非日常」が持つパワー

「言ったはずなのに、動いてくれない」
「そんなつもりで指示したわけじゃない」

ビジネスの現場で、こうした「指示のズレ」が起きない日はありません。

前回の記事では、日本の少子高齢化は止まらず、労働力人口の減少は加速の一途を辿っている。そんな今、自分たちに100%合わせてくれる同質な人材だけで組織を構成することは困難であり、異なる背景を持つ多様な人材が混ざり合う「強い組織」への変革こそが生存戦略になる、とお伝えしました 。

しかし、多様な人材が混ざれば混ざるほど、現場では「指示のズレ」や「価値観の相違」といった摩擦が生じます。実際に、企業様とお話しする中で同じような経歴、価値観、考え方を持つ人が集まると、意思決定が早く、摩擦も少なく、居心地がいいのだという話をよく聞きます。しかしその反面、こうした同一性の高い組織は、外部環境や顧客の変化に対応しにくくなる危険も潜んでいます。

では、多様な人材が混ざり合うことで生まれる葛藤をどう乗り越え、組織の力に変えていくのか。第2回となる今回の記事では、先日閉幕したブラインドサッカーの「熱狂の現場」からそのヒントを発見したお話からスタートしたいと思います。

世界大会の熱狂の裏で起きていた「総力戦」の正体

2026年4月、IBSAブラインドサッカーアジア・オセアニア選手権2026が大阪駅前の「うめきた広場」で開催され大きな注目を集めました。日本男子代表は準優勝を果たし、2027年世界選手権への出場権を獲得、そのひたむきなプレーは多くの観客の記憶に刻まれました。

現地へ弾丸観戦に向かった弊社社員も、その熱気に圧倒された一人ですが、彼が目にしたのは選手たちの熱闘だけではありませんでした。それは、大会を支える日本ブラインドサッカー協会(JBFA)スタッフの皆さんの、まさに「総力戦」と言える姿でした。

そこでは、普段は我々スポンサーに法人営業担当として向き合う職員がSNSを更新し、普段はオンラインで完結する業務に携わる外部スタッフが汗を流して設営を行い、研修担当がボランティアスタッフを統括するといった、普段の役割を超えて「混ざり合う」混沌とした状況がありました。とはいえ、慣れない業務への混乱や意見の衝突もあったそうです。しかし、そこで徹底的に話し合う。どうしてそう考えるのか?どうしてそうしたいのか?相互に対話を徹底する中で、対立を乗り越えて「大会成功」という共通目標へ突き進む。そこから生まれる新しい視点と結束こそが、個人・組織をともに強くする本質的なプロセスであり、大会終了時には一体感を持って感動とともに締めくくることができたとのこと。

これは「これからの組織のあり方」そのものだと確信しました。障がいの有無や男女といったわかりやすい属性の違いだけでなく、地域や世代、考え方や価値観、多様な個性が混ざり合うことで生まれる創意工夫や、バイアス(偏見)のないフラットな信頼関係。それこそが、これからの厳しい市場環境を生き抜く企業の「切り札」になる。

「研修」という非日常で、葛藤を擬似体験する

企業において、異動や再編成という「混沌と葛藤」を経て組織は強くなります。とはいえ、これらを頻繁に行うことは容易ではありません。そこで、私たちが「研修」という非日常の場で提供しているのが、そのプロセスの擬似体験です。

トーコンは、ブラインドサッカー男子日本代表スポンサーとして競技活動の支援も行っていますが、それだけではなく、JBFAのダイバーシティ啓発プログラムであるOFF T!ME事業のサポートを行っています。
主なプログラムは、企業向けの研修プログラム「OFF T!ME Biz(オフタイム・ビズ)」です。これは、まさにその「混ざり合う組織」を擬似体験する究極のチームビルディング体験を軸にしています。

なぜ「OFF T!ME Biz(オフタイム・ビズ)」という研修が、現場の「指示のズレ」をゼロにするのか 。その鍵は、アイマスクという仕掛けによって、慣れ親しんだ間柄ゆえに生じる「あうんの呼吸(思い込み)」を強制的に剥ぎ取ることにあります。

  1. 「伝わっているはず」というバイアスの排除 オフィスでは通用してしまう「あっち」「それ」という言葉が、視覚を奪われた瞬間に機能不全を引き起こします。

  2. 「相手の視点」への強制シフト 自分がどう言いたいかではなく、「相手が今、何を知っていて何を知らないか」を徹底的に想像しなければ、一歩も動くことができません。

  3. 体験を通じた「共通言語」の構築 頭で理解するだけでなく、実際に「言葉を尽くしたことで仲間と通じ合えた」という強烈な成功体験が、日常に戻った時の行動変容を支えます。

組織に「再現性のあるカオス」を

異動や再編成というリスクを負わずとも、研修の中で「混ざり合い、正しく伝える」ことを擬似体験する。このプロセスを経てこそ、組織は「思い込み」を脱却し、真の信頼関係を築くことができます

さまざまな企業様での実施だけでなく、弊社内でもインターンシップのコンテンツや、内定者研修で実施したり、部署内でのチームビルディングでも活用しています。研修の詳細にご興味がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

ちなみに「研修を体験してみたい!」という企業様には、体験会の実施もございます。6月は、

◎6月12日(金) 19:00-20:30 / 会場:高田馬場
◎6月22日(月) 19:00-20:30 / 会場:神田

この2日程が実施予定。弊社からのご紹介の場合、参加費は無料となりますので本記事のこの後のお問い合わせフォームからご連絡ください。体験会の詳細はこちらからご覧ください。

「見えない」からこそ、見えてくるものがある。 次回の連載では、この研修を導入した企業で実際にどんな「目からウロコ」の変化が起きたのか。具体的なエピソード、「現場のビフォー・アフター」を公開します!

注記/ブラインドサッカーは日本ブラインドサッカー協会によって商標登録されています。

個人情報保護方針
前原 加奈
【株式会社トーコン 事業開発室 組織支援G 研修チーム ゼネラルマネージャー 兼 人事採用グループ 広報・採用・成長支援チーム】 東証プライム上場の機械・部品メーカーでの採用担当経験や、大手人材総合企業で大学でのキャリア教育開発等に携わる。現在はトーコンにて、人事として採用や従業員の成長支援を行う傍ら、企業の研修講師なども手掛ける。 <保有資格> ・国家資格キャリアコンサルタント ・日本MBTI協会認定ユーザー ※心理検査のエキスパート資格保有
おすすめ記事Recommended articles