「美容業界を働きやすい環境に」美容師採用支援への熱い想い ― トーコン担当者インタビュー

美容師という国家資格を持ちながら働いていない人、働いてもすぐにやめてしまう人が多い美容業界。この業界課題に真摯に向き合い、変革を目指すトーコンの美容ガイダンスチーム。今回は美容ガイダンスを手掛けるクオリフィケーションDivisionの責任者の柴田に、美容ガイダンスおよび美容業界への想いと、トーコンの取り組みについて取材しました。
【この記事でわかること】
・トーコンが美容ガイダンス事業に取り組む背景と想い
・美容業界特有の就職・採用課題とその本質
・美容師の離職率を下げるためのトーコンの挑戦
・「美容業界を働きやすい環境に」というビジョン実現に向けた取り組み
・美容室が安心して参加できる、真摯な採用支援の姿勢
目次
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美容師の新卒採用に革新を!トーコンの美容ガイダンスが学生にもサロンにも選ばれる理由
「美容師」という仕事の可能性と課題
──美容ガイダンスに取り組まれた背景について教えてください
トーコン柴田:美容室の集客事業に携わる中で、美容師という仕事は、国家資格を持つ専門職なのに、実は資格を持ちながら働いていない人や、働いてもすぐにやめてしまう人が非常に多いということを知りました。
特に、美容専門学校を卒業して就職しても、1年以内に約50%が離職し、3年未満での早期離職率も高い状況です。せっかく美容師を目指して学校に入ったのに、そこで挫折してしまう学生が多いことに、業界全体の大きな課題を感じています。
──なぜそこまで離職率が高いのでしょうか?
トーコン柴田:大きな理由の一つが、入社前と入社後のギャップです。
普通の会社なら、新入社員が一人前になるまでの研修や練習は業務時間内ですよね。でも美容業界では「営業時間外で練習して一流になりなさい」というのが当たり前の文化として根付いているんです。こういった業界特有の常識と一般的な感覚のギャップが、離職の大きな原因になっています。
──美容専門学校の学生にも課題があると聞きました
トーコン柴田:はい。美容専門学校は退学率の高さも課題となっているんです。「好き」だけで選んで入学した学生も多く、実際に勉強が始まると「思っていたのと違った」「めんどくさい」といった理由でモチベーションが下がってしまうケースが少なくありません。
学校側も苦労されていて、学生のモチベーションを維持するために様々な取り組みをされています。私たちもそこをサポートするために、学校側の声も拾い上げ、学生のモチベーションアップにつながる支援も行っています。
大規模な就職ガイダンスでは解決できない美容業界の本質的問題
──トーコンの美容ガイダンスは小規模開催ですが、大規模就職ガイダンスとはどう違うのでしょうか?
トーコン柴田:大きな違いは、私たちが「マッチング重視」のアプローチをしていることです。大規模なガイダンスは、沢山のサロンが出展するので、学生にとって一回で色々なサロンを知ることができるというメリットがあります。一方で、逆に多すぎて選びきれない、という側面もあります。全てのサロンの話を聞けるわけではないので、実は着席しなかったサロンが自分には合っていた、ということも発生してしまいます。
──出展数が多ければ良い、というわけではないんですね
トーコン柴田:はい。あくまでそういう側面もある、ということです。また、着席したあとにも実は解消すべきこともあると思っています。学生の数が多いと、どうしても一人の学生に対して掛けられる時間が少なくなります。短時間での説明では、サロンの本当の魅力や文化を十分に伝えづらいですし、学生も表面的な情報だけで判断せざるを得ないんです。
また、出展数が多いということはサロンにとってもライバルが多いということ。どうしても知名度のあるサロンに人気が集中してしまう可能性が高くなります。中小規模でも誠実に経営している素晴らしいサロンが、その良さを伝えきれない、話す機会すら得られないということも発生しえるんです。もちろん、出展数が多い、参加学生が多いということは選択肢がそれだけ多いということなので、大きなメリットはあります。しかし、それゆえのデメリットもゼロではないと考えています。
──そこをトーコンは変えようとしているわけですね
トーコン柴田:はい。私たちは大規模な就活イベントとは一線を画す、完全オーダーメイドの小規模ガイダンスを実施しています。何より大切にしているのは、学生とサロン双方にとってメリットがあるマッチングです。派手さではなく、本質的な相性や将来性を重視しています。
「学生第一」のガイダンス運営に込めた想い
──マッチングの精度を高める具体的な取り組みはありますか?
トーコン柴田:私たちが力を入れていることは、学生とサロンの担当者がじっくりと話す機会を提供するということです。学生からの個別の質問や相談にサロン側が答えることで、サロンの雰囲気や文化を理解し実際に働くイメージを持ってもらうことができます。
──それはとても丁寧な対応ですね。実際の効果はいかがですか?
トーコン柴田:アンケート調査では、参加学生の約80%が「大変満足」「満足」と回答しています。特に「お目当てのサロンが見つかった」と答える学生が68%もいて、実際に就職につながったケースも数多くあります。
サロン側からも「学生としっかりと話せて、採用に直結するような時間になった」とお喜びの声をたくさんいただいています。じっくり話せる環境があるからこそ、お互いの相性も分かりやすいんですよね。
──美容師を目指す学生の意識も変わってきていると聞きました
トーコン柴田:そうなんです。興味深い変化として、就活時期が早まっているんです。10年ほど前には「2年生になってから就職先を探す」というのが一般的でしたが、今は1年生から探し始める学生が増えています。
私たちはそういった最新のマーケット情報もサロン側に提供しています。「いつから採用活動を始めればいいのか」「どういう情報を提供すべきか」といったアドバイスも行っています。
──学生の変化に合わせた柔軟な対応が求められますね
トーコン柴田:はい。また、私たちのガイダンスは単なる就職説明会ではなく、学生の就職への意識を高める工夫として、就活する前の心構えやプロとしてのマインドセットについて説明するセミナーを組み合わせることもあります。
実は、「学校を退学しようかと考えていた学生が、トーコンの美容ガイダンスをきっかけに、モチベーションを取り戻し、美容師の道を進む決意をした」というエピソードもあるんですよ。一人でも多くの学生が美容業界で活躍できるよう、私たちができることをしていきたいと思っています。
美容業界を働きやすい環境にするために…
──トーコンの美容ガイダンスには参加条件があると聞きました
トーコン柴田:はい。私たちは学生の安心・安全を第一に考え、参加サロンに明確な条件を設けています。例えば、社会保険完備であることや、正社員採用を前提としていること、業務委託型サロンでないことなどが基本条件です。
──業務委託型サロンは参加できないのですね
トーコン柴田:はい。美容業界では業務委託契約で働くスタイリストも多いのですが、これは経験者ならではの働き方だと考えています。新卒の学生にとっては、収入の不安定さや技術習得の機会の少なさから、厳しい労働環境になりがちです。
私たちは、学生がまず安定した環境で技術を学び、経験を積むことができる環境を提供するサロンとマッチングすることが大切だと考えています。これは「美容師という国家資格にふさわしい待遇と社会的地位、働き方を実現したい」というトーコンの想いの表れでもあります。
──サロン側にとっても厳しい条件のようにも思えますが
トーコン柴田:確かに厳しい基準かもしれませんが、これらの条件を満たしているサロンこそが、長期的に人材を育成し、業界全体の発展に貢献できると信じています。
実際、私たちのガイダンスに参加されるサロン様からは「働きやすい環境づくりの重要性を再確認できた」「自分たちのサロンを見直すきっかけになった」といった声もいただいています。中には私たちのアドバイスをきっかけに、労働環境の改善に取り組まれたサロン様もあります。
──学生のニーズを重視しつつも、サロン側のサポートも手厚いと聞きました
トーコン柴田:はい。特に初めてガイダンスに出展するサロン様には、充実したサポート体制を整えています。事前打ち合わせでガイダンスの流れや仕組みを説明し、サロンの状況や課題をヒアリングした上で、ガイダンスでの学生へのプレゼン内容をアドバイスしています。初めての方でも安心して参加いただけます。
──サロン側からの評価はどうですか?
トーコン柴田:出展したサロン様からの満足度は平均85点という高評価をいただいています。「初めてでしたが、丁寧に関わってくれ、サロン見学まで繋げられた」「生徒の反応が良かったのは、事前に親切にレクチャーいただいたおかげ」といった声や、「その場で3名サロン見学希望をいただきました」といった具体的な成果報告もいただいています。
トーコン美容ガイダンスチームが目指す5年後、10年後の美容業界
──美容ガイダンスを通じて実現したいビジョンを教えてください
トーコン柴田:私たちが目指しているのは、「トーコンと関わると人が辞めない、採用できる、スタッフが幸せになれる」と美容サロン様に言われるような存在になることです。そして最終的には「トーコンが美容業界を働きやすい業界にした」と言われるような変革を起こしたいと考えて、日々精進しています。
美容師という国家資格を持ちながら働いていない人、働いてもすぐにやめてしまう人、資格を取得したけれど業界に入ってこない人が多い現状を変えたい。このネガティブなサイクルを断ち切り、より多くの人が美容業界で生き生きと活躍できる環境づくりに貢献したいと考えています。
──具体的にはどのような変化を起こしたいですか?
トーコン柴田:私たちの関わりを通じて、サロンの給与水準が上がり、休日が増え、労働時間が適正化されていくことを目指しています。また、技術だけでなく、スタッフの成長を多面的に支援するサロンが増えていってほしいと思っています。
美容師は技術職であると同時に、お客様と直接関わるサービス業でもあります。コミュニケーション能力やホスピタリティなど、技術以外の面での成長支援も重要だと考えています。このような総合的な環境改善が、業界全体の魅力向上につながると信じています。
──ガイダンスの規模は年々拡大していると聞きました
トーコン柴田:はい。ありがたいことに毎年ガイダンス数が増加しており、現在は年間約90回、全国各地で美容ガイダンスを実施させていただいております。数の拡大も大切ですが、私たちが最も重視しているのは一つひとつのガイダンスの質です。どんなに規模が大きくなっても、学生一人ひとりとサロンのニーズに真摯に向き合う姿勢は変わりません。
──集客のプロであるトーコンだからこそできることもありそうですね
トーコン柴田:そうですね。私たちはSNSやMEOなどの集客支援サービスも多数扱っています。採用活動と集客は表裏一体の関係にあり、どちらも美容室の経営において欠かせない要素です。
例えば、採用で入ってきた方々を活かすためには、お客様に来ていただく必要がありますし、逆にお客様が増えれば人手も必要になります。私たちは美容業界を総合的に支援することで、サロンの持続的な成長をバックアップしたいと考えています。
──最後に、美容室の採用担当者へのメッセージをお願いします
トーコン柴田:現在の採用市場は「量」ではなく「質」重視の時代に変わっています。大量に応募を集めることよりも、サロンの理念や文化に共感し、長く活躍してくれる人材との出会いが何より大切です。
トーコンの美容ガイダンスは、そんな理想の採用を実現するための場となるよう努めております。特に初めての採用活動に不安を感じているサロン様、これまでの採用方法に課題を感じているサロン様は、ぜひ一度ご相談ください。
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まとめ
トーコンの美容ガイダンスは、「美容業界を働きやすい環境に」というビジョンを掲げ、単なる採用支援にとどまらず、業界全体の変革に取り組んでいます。その根底には、「美容師という国家資格にふさわしい待遇や社会的地位、働き方を実現したい」という強い想いがあります。
私たちは、就職活動では常に「学生第一」を貫きながら、サロンの成長も全力でサポートしています。美容師の高い離職率という業界の深刻な課題に真正面から向き合い、持続可能な未来をつくるために日々行動しています。
美容室の採用課題を解決し、学生の未来も守る。そんな「Win-Win」の関係を築くことこそ、トーコンの使命。これからも私たちは、業界のより良い明日を目指して挑戦を続けていきます。
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