【事例紹介】職人集団が自発的に動く!100名超のIT企業を変えた採用変革
職人集団が自発的に動く!100名超のIT企業を変えた採用変革
「会社は安定しているが、チャレンジする文化も育てたい」
「経営層が求める『変化』と現場の意識にギャップがある」
これらは多くの老舗企業や、堅実な経営を続けてきた企業様が抱える共通の課題です。
創業50年の歴史を持ち、高い定着率を誇る100〜200名規模の独立系SIer様も、まさにその「安定ゆえの停滞感」に悩んでいました。その見えない壁を打破し、既存社員の自発的な行動変容まで引き起こしたのが、新たな挑戦志向の人材を惹きつけるために行った「採用基準の確立」でした。
なぜ採用の取り組みが、組織全体の意識改革へと繋がったのか?「良い人」という曖昧な探し方を脱し、組織を「未来へアップデート」させるための対話の裏側を私たちトーコンが解説します。
目次
長く続いた現状維持の壁。安定経営の裏に潜む「変化への足かせ」
今回ご紹介する独立系SIer様は、創業50年の歴史を持ち、社員の定着率が非常に高い優良企業です。職人タイプとも言える真面目なエンジニアが多く、彼らを信頼してくれる顧客も非常に多いという、強固な経営基盤をお持ちでした。しかしその一方で、経営層はある危機感を募らせていました。それは、安定経営ゆえに、現状を変えるようなチャレンジングな雰囲気が乏しくなっているという事実です。
技術の潮流が激しいIT業界において、現状維持は実質的な衰退を意味します。経営層が「変化への挑戦」を掲げるものの、現場の意識との間にはギャップが存在していました。既存の真面目な社員たちの強みは最大限に活かしたい。しかし、新しい事業や技術に果敢に挑む「挑戦志向の人材」も惹きつけなければ、次の50年はありません。経営陣や人事様は、そんな「既存の強みの維持と、未来への変革」の板挟みになり、新たな一歩をどう踏み出すべきかというジレンマを抱えていらっしゃいました。
「どんな人を採用すべきか」という基準が「とにかく良い人」という曖昧な状態のままでは、現場の意識も変わりません。このままでは、新しい挑戦が生まれないまま組織が緩やかに停滞してしまう。そんな経営的インパクトへの危機感から、採用基準を根本から変えるための挑戦が始まりました。
1人ひとりの本音に眠る共通項。「良い人」を排した3つの役割定義と組織改革
経営層の「危機感」を現場に押し付けるだけでは、職人肌の社員たちは反発するか萎縮してしまいます。そこで同社が最初に行ったのは、いきなりスローガンを掲げるのではなく、社員一人ひとりへの丁寧なインタビューを重ねることでした。泥臭く本音に向き合う中で見えてきたのは、「創業50年の歴史への強い誇り」と、それゆえに「このままで会社は生き残れるのかという将来への不安」という両面の共通項でした。
この「誇り」と「不安」の双方を否定せず、むしろ未来へのエネルギーとして肯定するアプローチを設計。歴史という強固な土台があるからこそ、新しい挑戦へ向けて一歩を踏み出せる。トップダウンの押し付けではなく、自分たちの本音から生まれたこの文脈が、経営層と現場の意識のギャップを埋める強固な架け橋となったのです。
さらに、これまで陥りがちだった「とにかく優秀な良い人」という曖昧な採用基準を完全に排除しました。組織に必要な人材を、「歴史と信頼を守る人」「新たな技術へ挑む挑戦志向の人材(攻めの人材)」「両者をつなぐ人」という3つの具体的な機能として再定義したのです。これにより、誰をどこに配置し、どんな人材を新たに迎えるべきかという採用のズレをなくす方針が完全に固まりました。
採用から全社へ飛び火!行動指針「5つのSHINKA」が生まれた奇跡
3つの役割定義を明確にしたことで、同社の採用活動は劇的な変化を遂げました。これまで曖昧だった全職種の採用要件が完全に言語化され、面接官ごとの評価のバラつきがなくなり面接精度が均一化したのです。会社の「土台」と「変革」の双方を肯定するメッセージは多くの求職者の心を捉え、有効応募の増加と採用ミスマッチの大幅な低減という直接的な成果をもたらしました。
しかし、本当の驚きはここからでした。一人ひとりの丁寧なインタビューから紡ぎ出されたこの採用コンセプトは採用の枠を超え、現場の社員たちから「全社のスローガンにしたい」という声が上がるほど社内に深く浸透していったのです。これをきっかけに社内で経営方針や未来への議論が爆発的に深まり、「5つのSHINKA」という新しい行動指針が現場から自発的に誕生しました。安定に甘んじていた組織が、文字通り自ら動き出した瞬間でした。
さらに、この変革の熱量は社外への発信にも繋がっています。コンセプト策定時にまとめた「魅力言語化レポート」を活用し、会社説明会の資料を全面的に刷新。また、この『ReBOOT』の世界観を具現化して、採用サイトも全面リニューアルしました。「採用を変える」という一つの決断が、創業50年の老舗企業のDNAを呼び覚まし、組織全体を新時代へとアップデートさせる原動力となったのです。
制度は作ってからが本番。組織を自走させるための小さな一歩
採用変革、そして組織の意識改革において最も重要なのは、経営層が格好の良いスローガンをはじめから一方的に押し付けないことです。今回の成功の本質は、泥臭くとも社員一人ひとりの声に丁寧に耳を傾け、彼らの本音の中にある『共通項』を紡ぎ出したプロセスにあります。「自分たちの声から生まれた言葉」だからこそ、現場に深く浸透し、自発的な行動指針という圧倒的なエネルギーに変わったのです。
もし皆さまが「歴史はあるが、現場に挑戦の活気が生まれない」と悩んでいるなら、まずは組織を動かすための3つのステップから始めてみてはいかがでしょうか。
💡 現場の「誇り」と「将来への不安」の双方をヒアリングし、組織のリアルな共通項を見つける
💡 「とにかく良い人」という曖昧な採用を辞め、「守る」「攻める」など機能別の役割として再定義する
💡 紡ぎ出した採用コンセプトを社内へ共有し、経営方針について全員で議論する場をつくる
人材マネジメントにおいて、「すべてを社内のリソースだけで完結させなければならない」ということはありません。社内だけではどうしても遠慮が生じたり、本音を引き出すインタビューや魅力の言語化が難しかったりするときは、外部のプロの視点や伴走力をうまく頼ることも有効な選択肢の一つです。
私たちトーコンは、単なる「採用プロモーションの支援者」ではなく、企業の未来を支える組織づくりの「伴走者」でありたいと考えています。自社の魅力を再発見し、組織を新時代へとアップデートさせる第一歩を、まずはお気軽にトーコンへご相談ください。
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