TOKON Picture Book PAGE.23

4回の転職を経て、いまここ自分が一番楽しい!
誰もがイキイキと自分自身のキャリアを考えられる環境を作る。それが私の役割です。

PictureBook NO
K・M広報/採用・成長支援グループ ゼネラルマネージャー
2001年、2013年中途入社
社外へのPR全般と採用コンテンツづくりの他、従業員向けのインナーブランディングも担っています。社内外に自社のファンを増やすことに日々取り組んでいます!
趣味はお酒と料理、音楽と漫画。X(Twitter)ではプライベートな投稿が多め。
トーコンを一度退職した後に復帰。私はいわゆる「出戻り」です。
新卒でアパレル企業に入社。そこからトーコンには2001年に、今でいう第二新卒のような形で入社しました。トーコンは当時も中小企業。営業アシスタントから始まり、色々な経験を経て特に後半では自社の採用活動を任せてもらい、採用から育成などの経験を一通り積んだ上で、より大きなフィールドで採用スキルを磨きたいと思い、業界も規模も大きく異なる関西の大手メーカーに転職しました。そこで国内グループ数社合同で300人規模の新卒採用を行うポジションに就き、技術者の採用、外国人留学生の採用や、障がい者、一般職といった多様な採用にチャレンジしました。
5年ほど働いた後、家庭の事情もあり名古屋へ転居することとなりました。当時、外国人留学生の採用でお世話になっていた某人材総合支援企業の友人にそのことを打ち明けたことをきっかけにお声掛けをいただいてその会社の名古屋支社に転職し、東海圏の主要な大学への求人メディアのPRや学生向けのキャリア支援の授業などを担当しました。
そこからトーコンに復帰する転機となったのは、元上司からの久しぶりの連絡でした。当時夫の転勤で再び東京に戻ることを検討中で、これからの仕事をどうするかを悩んでいたんです。トーコン時代に家族ぐるみで仲が良かった元同僚に転職先の相談をしたら、そこから「前原が東京に戻ってくる!」と話しが広がったみたいで、「だったらトーコンに戻ってくればいいじゃないか」と。一度辞めた会社に戻るのは気が引けると感じ、最初は断りましたが、今後のキャリアを考えたときに「こんなに自分のことを信頼し、強く必要としてくれる環境をゼロから作っていくのは難しいんじゃないか」と思ったんです。
一度外の世界を見てきた今の自分だからこそ、貢献できる部分がある。
最終的には「中小企業から大手企業まで幅広い採用の実績があり、かつ教育の現場で学生の本音も知っている経験を全部ひっくるめて活かせばいい」と言っていただいたことが決め手になりました。2013年、採用アウトソーシング事業の責任者として7年ぶりにトーコンに復帰。私が復帰することが朝礼で発表されたとき、私のことを知る社員から歓声が上がったと後で聞いたとき、とても胸が熱くなりました。
周囲の友人からは、出戻りって気まずくないの?とよく聞かれましたよ。
人間関係的な軋轢はありませんでしたが、やはり出戻りとしての期待値は必然的に上がります。「会社に役立つ人間であることを早く示さなければ」というような焦りはありました。実際に短期間で成果を上げることには非常に苦労しました。これまでの経験を活かせると言っても、私は人事、採用といった管理部門での経験がほとんど。事業の立場で「営業視点を持つ」「業績を上げる」というのは初めての経験でした。
とはいえ、正直に話すと葛藤もあり、最初は結構大変でした(笑)
当然ですが既存メンバーは、私のことを経験者、即戦力として見るわけで。そのギャップは実は当時大きな葛藤になりました。
キャリア採用で入社した場合の「あるある」だと思うんですが・・「自分が正しい」と偏屈になってしまったり、「わからない」と言い出せない。しかし、プロとして成果をいち早く出すためにも謙虚になって、わからないことはわからないと言い、悩んでいることは素直に打ち明けるという基本的なことが重要なんだと気付いていきました。率直に今の想いを打ち明け、同僚やメンバーにも意見をもらい、そこから一つずつ真剣に取り組んでいく。小さな成功を積み重ねていく。結果、少しずつ成果・業績に現れ始め、最終的には担当事業を会社の収益柱の一つにまで育てることができました。
この事業サイドでの経験は、ものすごくしんどかったわけですが、今の自分につながるかけがえのないものとなりました。人を採用し、組織を作り、事業活動を経て収益があがる。全て自分のやったことが結果となり、言い訳はできません。今まで自分が口にしていた「人材」なんて言葉の軽さに、恥ずかしくなります。
kana-maehara_86
40代後半となり、自分の次のチャレンジを模索し始めた。
人材業界で20年近くやってきましたが、これまでの営業スタイルや採用支援のあり方が大きく変化してきていることを肌で感じてきました。かつての飛び込み営業のような熱意と行動総量がすべてだった営業手法は通用しなくなりました。さらに、AIなり自動化なり技術偏重の採用支援サービスも泡のように誕生しています。
だからこそ、クライアントとより長い目で付き合っていくことが大事になると思ったんです。時代が変化すれば必要なサービス・商品は変わる。だからお客様には、日頃の情報収集の中でトーコンをよく目にし、第三者からの評判や社員の生の声にふれ、サービス・商品だけではなく会社としてのビジョンや価値観を知っていただくことが大切。必要になったタイミングで第一想起され、頼っていただける関係性を地道に育てることが重要だと思い、広報部門の創設を打診しました。
私の特異なポジションも後押ししたのかなと思います。中間管理職として、経営層と現場の社員との橋渡しができる存在であったこと、社内外での長い業界経験から幅広い知見を有していたことなどから、これって広報向きじゃないかと。
私の申し出が通る形で、自社採用と従業員の成長支援、そして広報を兼務で担当するという少し特殊な役割に。組織に人が合わせるのではなく、人に組織が合わせられるのは中小企業ならではです。

組織の中での自分のキャリアを考える第一歩は、自分が乗っている船がどこに進んでいるのかを理解するところから。所属する組織の経営層が日々何を考えていて、何を目指しているのかを想像し、自分のアクションプランを考えていくことがとても大事だと思っています。乗っている船の行き先がわかったら、世の中の動きも考慮しながら、自分が会社でやるべきこと、できること、やりたいことを丁寧に重ね合わせていきます。
それが絶妙なバランスで出来るのがトーコン。もっともっと従業員がイキイキと自分自身のキャリアを主体的に考えていける、そんな環境を作っていきたいと思います。

今後のキャリア

価値提供できるフィールドを広げていきたいと思っています。たとえば教育や地方創生など関わったことのない領域でも、これまでの経験を活かして貢献していきたい。最近では、地方の中学生のキャリア支援のボランティアにお声掛けいただき参加しました。「一度前原に話を聞いてみよう」と思っていただける方をさまざまな領域で増やしたいと思っています。
そして個人と組織の理想的な関係性というテーマについて学び続けること。予測不能なVUCAの時代において、働き方の概念や常識もどんどん変わっていくと感じています。ライフステージで訪れる変化を乗り越えてキャリア形成してきた私自身の経験も含め、新たな気付きや考え方を積極的に社内外に伝えていきたいです。